1997-2010年の記録一覧
水産海洋シンポジウム
The Japanese Society of Fisheries Oceanography Symposium



鯨類を中心とした北西太平洋の海洋生態系
 
日 時: 2010年11月21日(日) 09:00 - 18:00
場 所: 東京海洋大学 白鷹館
主 催: 水産海洋学会
後 援: 水産総合研究センター・日本鯨類研究所
コンビーナー:  Luis A. Pastene・藤瀬良弘・村瀬弘人(日鯨研)・宮下富夫(遠洋水研)・ 宮下和士(北大FSC)・加藤秀弘(海洋大)
事務局:  上田真久・村瀬弘人(日鯨研)・岩崎俊秀・金 治佑(遠洋水研)
プログラム
 
 
挨  拶: 水産海洋学会長 桜井泰憲(北大院水)
9:00-9:05
趣旨説明: 藤瀬良弘(日鯨研)
9:05-9:10
調査・研究の概略
座長:藤瀬良弘(日鯨研)
S01.第二期北西太平洋鯨類捕獲調査(JARPNII):調査目的と現況
Luis A. Pastene・畑中 寛・藤瀬良弘・上田真久・村瀬弘人・田村 力(日鯨研)・  宮下富夫(遠洋水研)・加藤秀弘(海洋大)
09:10-09:35
鯨類の分布・資源量と食性
座長:宮下富夫(遠洋水研)
S02. 北西太平洋沖合域におけるミンククジラ、イワシクジラ、ニタリクジラの分布量
袴田高志・松岡耕二(日鯨研)
09:35-09:55
S03. 北西太平洋沖合域におけるヒゲクジラ3種の食性と環境要因の関係および餌消費量
田村 力・小西健志・磯田辰也・袴田高志・木和田広司(日鯨研)・岡本亮介(小笠原ホエールウォッチング協会)・松岡耕二(日鯨研)
09:55-10:15
S04. 秋季釧路沖におけるミンククジラの成熟と摂餌生態の関係
木白俊哉・吉田英可・(遠洋水研)・田村 力・小西健志・上田真久(日鯨研)・岡本亮介(小笠原ホエールウォッチング協会)・加藤秀弘(海洋大)
10:15-10:35
休憩: 10:35-10:50
座長:北門利英(海洋大)
S05. 春季の三陸沖におけるミンククジラの摂餌生態
吉田英可・木白俊哉(遠洋水研)・後藤睦夫・板東武治・田村 力・小西健志(日鯨研)・岡本亮介(小笠原ホエールウォッチング協会)・加藤秀弘(海洋大)
10:50-11:10
S06. 北西太平洋沖合域における大型鯨類の分布
松岡耕二・木和田広司・藤瀬良弘(日鯨研)・宮下富夫(遠洋水研)
11:10-11:30
S07. イワシクジラとニタリクジラの空間分布特性
佐々木裕子・齊藤誠一(北大院水産)・松岡耕二・村瀬弘人・木和田広司(日鯨研)
11:30-11:50
昼食: 11:50-12:50
鯨類と餌生物の関係
座長:吉田英可(遠洋水研)
S08. 北西太平洋沖合域におけるミンククジラ、イワシクジラ、ニタリクジラの餌選択性
村瀬弘人・田村 力・磯田辰也(日鯨研)・岡本亮介(小笠原ホエールウォッチング協会)・加藤秀弘(海洋大)・米崎史郎・渡邉 光(遠洋水研)・東条斉興(マリノフォーラム21)・松倉隆一(水工研)・宮下和士(北大FSC)・木和田広司・松岡耕二・西脇茂利(日鯨研)・稲掛伝三・岡崎 誠(中央水研)・岡村 寛(遠洋水研)・藤瀬良弘(日鯨研)
12:50-13:10
S09. 秋の釧路沖でミンククジラはどこに分布し、何を好んで食べているのか
渡邉 光(遠洋水研)・木和田広司・熊谷佐枝子(日鯨研)・米崎史郎・木白俊哉(遠洋水研)・小西健志(日鯨研)・吉田英可(遠洋水研)
13:10-13:30
S10. 計量魚探による鯨類餌生物のモニタリング
宮下和士(北大FSC)・松倉隆一(水工研)・東条斉興(マリノフォーラム21)・南 憲吏(京大フィールド研セ)・安間洋樹(京都海洋セ)・永島 宏・小野寺恵一(宮城水技セ)・渡邉 光・米崎史郎(遠洋水研)・村瀬弘人(日鯨研)
13:30-13:50
座長:宮下和士(北大FSC)
S11. 仙台湾における鯨類餌環境調査
小野寺恵一・永島 宏(宮城水技セ)・松倉隆一(水工研)・宮下和士(北大FSC)・ 米崎史郎(遠洋水研)・村瀬弘人(日鯨研)
13:50-14:10
S12. 大型動物プランクトンの日周鉛直移動に伴う物質輸送量
山口 篤・花宮由理佳(北大院水産)・村瀬弘人(日鯨研)・渡邉 光(遠洋水研)
14:10-14:30
S13. 夏季の本州東方沖合域におけるカタクチイワシの摂餌生態
前原太治・青木一郎(東大院農)・米崎史郎・渡邉 光(遠洋水研)・村瀬弘人(日鯨研)・山口 篤(北大院水産)
14:30-14:50
休憩: 14:50-15:05
生態系モデル
座長:田村 力(日鯨研)
S14. 生態系を考慮した資源管理とその課題
北門利英(海洋大)
15:05-15:25
S15. エコパス・エコシムを用いた北西太平洋の生態系モデルの構築
森 光代(日鯨研)・渡邉 光(遠洋水研)・袴田高志・田村 力・小西健志・村瀬弘人・ 松岡耕二(日鯨研)
15:25-15:45
環境・系群・技術開発
S16. 北西太平洋における鯨類及びその餌生物中の環境汚染物質のモニタリング
安永玄太・藤瀬良弘(日鯨研)
15:45-16:05
座長:齊藤誠一(北大院水)
S17. ヒゲクジラにおける遺伝的系群構造
上田真久・後藤睦夫・Luis A. Pastene(日鯨研)
16:05-16:25
S18. ミンククジラ耳垢栓の年齢査定技術改善
前田ひかり・加藤秀弘(海洋大)
16:25-16:45
S19. 北西太平洋外洋域におけるニタリクジラの衛星追跡
西脇茂利・大谷誠司・田村 力(日鯨研)
16:45-17:05
休憩: 17:05-17:15
総合討論 座長:加藤秀弘(海洋大)・藤瀬良弘(日鯨研) 17:15-18:00
開催趣旨:
 国内外を問わず、漁業への生態学的アプローチは共通の認識となりつつある。漁業への生態学的アプローチに基づく管理方法を検討する手段として、生態系モデルがオペレーティングモデルとして用いられている。
 鯨類は高次捕食者として、海洋生態系において重要な役割を果たしていると認識されている。しかしながら、北西太平洋において、生態系モデルに用いるための鯨類に関する定量的なデータは、十分に収集されていなかった。
 第二期北西太平洋鯨類捕獲調査(JARPNII)は、生態系モデルによる複数種一括管理を目標として、2000年から実施されている。JARPNIIは、プランクトンから鯨類までを網羅する、総合生態系調査であり、得られた結果から、海洋生態系における、高次捕食者としての鯨類の役割が明らかになってきた。本シンポジウムでは、多分野にわたる研究成果の発表を行い、今後の方向性を展望する。