大会実行委員会事務局代表 田中祐志(海洋大) 2004年度水産海洋学会研究発表大会は,12月3-5日に東京において開催された。研究発表会場には,東京海洋大学楽水(らくすい)会館を借用した。この会館は,東京海洋大学(旧東京水産大学)の同窓会館として卒業生の寄付により設立したもので2004年4月に完成したばかりの新しい建物である。 準備と運営は,東京海洋大学海洋科学部所属の会員が担当した。以下に概要を報告する。 研究発表は12月3,4日の両日に,続いて5日にシンポジウム「過去1世紀の水産海洋データの発掘と利用」が実施された。 発表大会の口頭発表は71件,ポスター発表29件,併せてちょうど100件であった。口頭発表には,同会館一階の鈴木善幸ホールを使用した。約150脚の座席を用意したが,余席が殆ど無い状態が続き,立ち見が出るのではないかと懸念するほどの数の聴衆で満たされた。また,ポスター発表には同会館入り口ロビーを使用した。 口頭発表では,一題あたり講演10分,質疑2分,併せて12分とした。座長には予め演者交代時間も考慮して講演をプログラムどおりに進行するよう依頼しておき,会の円滑な進行に努めた。その甲斐あって,若干の遅れは発生したものの大幅な遅れは出なかった。ポスター発表では,大会の開始から終了までの掲示を許可し,積極的な質疑応答のために立ち会い義務時間帯を設けた(写真1)。 研究発表大会の参加者は,176名であった。内訳は,会員161名,非会員15名となっている。 宇田賞受賞記念講演では,受賞者の渡邊良朗下院により,「小型浮魚類の初期生態と加入量変動機構に関する研究」の題目で講演が行われた(写真2)。 12月3日の研究発表終了後ただちに学会臨時総会が開かれた。つづいて東京海洋大学生協ホールに場所を移しての懇親会が催された。懇親会の参加者は108名で,狭い会場に窮屈さを覚える賑わいとなった。松山優治・学会長の挨拶,高井陸雄・東京海洋大学長による挨拶と祝辞(写真3)の後,平野敏行名誉会員の発声により乾杯が行われた。会員各位の交歓親睦の名残尽きぬ内,青山恒夫名誉会員による若手会員への激励で〆となった。 協賛企業として,以下の7社から寄付を頂いた(社名の五十音順)。 ・国土環境株式会社 ・財団法人相模湾水産振興事業団 ・大洋無線株式会社 ・日油技研工業株式会社 ・日本海洋株式会社 ・古野電気株式会社 ・株式会社離合社 各社のご支援に厚く御礼申し上げる。 また,大会初日からシンポジウム当日まで,同会館2階コミュニティホールにおいて以下の8社による機器等の展示が行われた(社名の五十音順)。 ・株式会社アムコ ・アレック電子株式会社 ・株式会社ゼニライトブイ ・大洋無線株式会社 ・日油技研工業株式会社 ・日本海洋株式会社 ・パシコ貿易株式会社 ・株式会社村山電機製作所 研究発表プログラム編成で昼休み以外に休憩時間を設けなかったことが災いしてか,この展示会場に立ち寄る会員が多かったとは言えず,宣伝効果が十分に得られたかどうか定かでなく,申し訳ない結果となってしまった。各社には,お詫び申し上げたい。 つづいて,シンポジウム「過去1世紀の水産海洋データの発掘と利用」は,12月5日に開催された。参加者は71名であった。研発表大会は,天候に恵まれ滞りなく進行したが,12月4日の夜から良く5日未明にかけて,風速40mの突風を伴う前線が通過し,首都圏では5日午前中の列車運行が大きく乱れたため,シンポジウムコンビーナーの到着が開始予定時刻に間に合わないというアクシデントがあったが,幸いにも開始を30分遅延させるだけで混乱なく乗りきることができた。嵐の直撃が大会開催時間帯でなかったのは救いであった。 最後に,研究発表大会およびシンポジウムの運営にご協力下さいました会員各位に厚く御礼申し上げる。 >>> 大会案内とプログラムはこちら |