水産海洋地域研究集会
第12回 広島湾研究集会
再生する太田川流域圏 -山・川・海・人の連携による持続可能な生産・発展を目指す-
日 時: 2011年12月22日(木)13:00-17:00
会 場: 広島県情報プラザ多目的ホール(〒730-0052 広島市中区千田町3-7-47,Tel: 082-240-7700)
共 催: 水産海洋学会・広島大学大学院生物圏科学研究科・瀬戸内海区水産研究所・広島県立総合技術研究所水産海洋技術センター・産業技術総合研究所中国センター
コンビーナー: 井関和夫(広大院生物圏科学)・寺脇利信(瀬戸内水研)・安江 浩(広島総研水海技セ)・谷本照己(産総研中国セ)


 
挨  拶:桜井泰憲(水産海洋学会長)
13:00-13:05
趣旨説明:井関和夫(広大院生物圏科学)
13:05-13:10
座長:谷本照己(産総研中国セ)
1. 山−川−海の循環系と人間活動: 問題とあり方
井関和夫(広大院生物圏科学)・原島 省(国環研)
13:10-13:40
2. 太田川が生みだす生態系サービス: 魚類生産を中心に
岩本有司・小路 淳(広大院生物圏科学)
13:40-14:15
3. 太田川がはぐくむ天然アユの現状と課題
工藤孝也(広島総研水海技セ)
14:15-14:50
(休憩)14:50-15:00
座長:寺脇利信(瀬戸内水研)
4. 太田川におけるヤマトシジミの再生産機構
浜口昌巳(瀬戸内水研)
15:00-15:40
5. 河川を介した落葉の供給と河口・沿岸域における底生動物による利用
佐々木晶子・中坪孝之(広大院生物圏科学)
15:40-16:15
6. 行政からの太田川再生への提言
徳村 守(広島市役所)
16:15-16:30
座長:井関和夫(広大院生物圏科学)・安江 浩(広島総研水海技セ)
総合討論
16:30-17:00
開催趣旨:
 太田川は,上流から流下する土砂の堆積により三角州地帯を形成し都市(広島市および周辺地域)を発展させてきた.その一方では,河川経由の山砂と栄養物質の流入により,シジミ,アサリ,カキなどの二枚貝漁場を発達させるとともに,河口付近では川−海の生活環を持つアユ漁も盛んであった.しかし近年,魚介類の生産が著しく減少し,将来的にも持続的な生産が懸念される.自然の恵みを持続的に享受するためには,自然環境における水や栄養物質の循環の仕組みと資源の適切な使い方や人間活動における問題点などを理解し共有することが,解決策を探るための前提となる.このため,太田川流域圏は言うに及ばず,瀬戸内海の他海域や諸外国の例も取り上げて,人間活動を含めて生態系全体を把握する視点(循環システム・生態系サービスなど)から,持続的生産・再生にとっての太田川流域圏の問題点を見極め,その解決策を探ることを,本研究集会の目的とする.