水産海洋学会地域研究集会・中央ブロック資源・海洋研究会 シンポジウム
沿岸域の水産資源の管理−愛すべき食卓魚の持続的利用
日 時: 2010年9月15日 9:00〜17:20
会 場: 高知城ホール(高知市丸ノ内2丁目1-10)
共 催: 中央ブロック資源・海洋研究会、水産海洋学会
コンビ−ナ−: 中田 薫(中央水研)、片山知史(中央水研)、鈴木達也(千葉・水総研セ)、柳川晋一(高知県漁業振興課)


 
挨  拶:桜井泰憲(水産海洋学会長)
I 基調報告
沿岸域の水産資源管理研究の課題
堀川博史(開発セ)
09:25-09:50
II 話題提供
1.海洋学的に見た沿岸域とは何か?
中田 薫(中央水研)
09:50-10:10
2.沿岸域の水産資源管理に果たす種苗放流の役割とは何か?
桑田 博(日水研)
10:10-10:30
−休 憩− (10:30-10:40)
3.総合的沿岸資源管理パッケージという考え方
牧野光琢(中央水研)
10:40-11:00
4.内湾性極沿岸域の水産資源管理研究
(1) アサリ
鳥羽光晴(千葉・水総研セ)
11:00-11:20
(2) シャコ
田島良博(神奈川・水技術セ)
11:20-11:40
5.岩礁性極沿岸域の水産資源管理研究
(1) アワビ
堀井豊充(北水研)
11:40-12:00
(2) イセエビ
松田浩一(三重・水技術セ)・山川 卓(東大院農)
12:00-12:20
−休 憩− (12:20-13:30)
6.砂浜性極沿岸域の水産資源管理研究
(1) 小型エビ類
阪地英男(中央水研)
13:30-13:50
7.陸棚沿岸域の水産資源管理研究
(1) タチウオ
真田康広(大分・農水研セ)
13:50-14:10
(2) マルアジ
武田保幸(和歌山・水試)
14:10-14:30
(3) イサキ
片山俊之(神奈川・相模湾試)
14:30-14:50
8.大回遊資源と沿岸の漁業
(1) キンメダイ
米沢純爾(東京・島嶼セ)
14:50-15:10
(2) カツオ
小倉未基(遠洋水研)
15:10-15:30
−休 憩− (15:30-15:50)
III 総合討論
○司会進行:中田・片山・鈴木・柳川
○コメンテーター:町口裕二(西水研)・片山知史(中央水研)
15:50-17:20
開催趣旨:
 沿岸域には多様な生物が生息しており、多様な漁業で漁獲している。沿岸資源の管理は、地先の資源として各県水産試験場を中心に、資源調査を基に漁業管理が行われ、また種苗放流や漁場造成といった増殖方策もとられてきた。2002年以降は、水産基本法の制定に伴い、主に緊急に資源回復が必要な広域資源(国が作成)は18種・系群、地先資源(都道府県が作成)は48種・系群について、資源回復計画が開始され、資源管理方策の取り組みが強化されている。
 しかしこれまでの漁業管理方策・増殖方策がどの程度有効で、資源量・漁獲量がそれに応じてどのような動向をたどったか、検証されていない。今後は、これまでの施策を総括しつつ、総合的な資源管理方策・管理理論を構築するとともに、沿岸資源の調査研究の体制を組み立てていく必要がある。
 本シンポジウムでは、漁業管理方策・増殖方策のレヴュー、各水域における取り組み実態の報告を受け、沿岸資源管理の直面する問題点を整理し、今後の資源管理方策を検討する。特に、沿岸域の水産資源管理研究における水研センターと都道府県水産試験研究機関との連携は今後どうあるべきかについて議論を深める。